Macabre Sounds Factory

ギター、アンプ、エフェクター他音楽機材の話題を中心に、近況、レビュー、書評などを徒然に書き綴るブログ

レビュー「Ibanez RGMS8」

先日、ツイッターにて安く譲って頂きました、Ibanezのファンフレット8弦ギター、RGMS8のレビューをしたいと思います。


と言いますのも、Ibanezが安価なレギュラーラインにてファンフレット多弦ギターを発売するということで一時話題になったのですが、この製品について詳しく解説している記事が見当たらない。


そこでこのブログで紹介しようと前々から決めてまして、


ええ、痒い所に手が届くブログ執筆を心がけております。


さて、Ibanezのこのシリーズ、7弦のRGMS7と

www.soundhouse.co.jp


8弦のRGMS8

www.soundhouse.co.jp


が発売されておりまして


安価で手の届きやすい、それでいて高品質なIbanezの無印、レギュラーラインからの発売ということで


多弦マニアの間で大いに話題になりました。


加えて、コストがかかるであろう特殊構造のファンフレットを、レギュラーラインで実現してしまうとは、さすがIbanez先輩。


当初、IRON LABELシリーズからIbanez史上初の多弦ファンフレットギター、

RGIF8とRGIF7

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写真は8弦、グレイのアッシュボディ、9弦用のEMG搭載


が発売されたり



RGIM8とRGIM7

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写真は8弦、ブラックのマホガニーボディ、9弦用のEMG搭載


が発売されたりはしていました。


これらのギターも非常にコストパフォーマンスに優れていましたが


レギュラーラインからそれらを上回るコストパフォーマンスモデル、RGMSが発売されたことは


ちょっとした事件かもしれません。


ってなわけで今回は8弦のRGMS8を紹介したいと思います。


さて仕様をみてきましょう。

• neck type
• Wizard III-8 for Multi Scale 5pc neckMaple/Walnut
• top/back/body
• Nyatoh body
• fretboard
• JatobaWhite split off-set dot inlay
• fret
• Jumbo frets
• bridge
• Mono-rail bridge
• neck pickup
• Array-8 MS (H) neck pickupPassive/Ceramic
• bridge pickup
• Array-8 MS (H) bridge pickupPassive/Ceramic
• factory tuning
• 1D#,2A#,3F#,4C#,5G#,6D#,7A#,8F
• string gauge
• .009/.011/.016/.024/.032/.042/.059/.080
• hardware color
• Cosmo black

貼り付け元 https://www.ibanez.com/jp/products/detail/rgms8_01.html


ネックはメイプルとウォルナットの5ピース構造による8弦用のWizardⅢネック、


剛性が保たれる程度に薄く作られたネックは、ネック裏がサテン仕上になっていることも加えて、高いプレイアビリティを誇っております。


ボディはナトー材、以前はマホガニー材と表記されていたので変更されたのかもしれません。


僕が所有するのは恐らくマホガニー材のほうでしょう。適度な重さです。木材と音に関してはブログがいくつあっても足りない位の内容がありますのでここでは割愛


指板材は、ローズウッドの代用材であるジャトバ材、


加えてスプリット型のオフセットドットインレイが入っています。IRON LABELシリーズには無かったインレイが入っている事、ギタリストならわかると思いますがこれは大きいアドバンテージですね。


フレットはジャンボ型、安価なラインだからといってフレット処理に手を抜いているわけでは無く、僕の所有するPrestigeラインの7弦に引けを取らない品質で仕上げられております。


ブリッジはシンプルな独立型、IRON LABELシリーズと同様のブリッジで、この辺りにコストカット感がでてますね


ピックアップはこのモデルの為に開発されたスラント型セラミックピックアップのArrayが載ってます。このピックアップ、かつてのIbanezの廉価8弦に載ってた評判の悪い自社PUから改良されたのか、バランスが良いです。


音像はクリアで高音域のジャキジャキ感が美味しい感じでしょうか。クリーンにおいても歪みにおいても使える音色をアウトプットしてくれます。


チューニングは工場出荷時において全弦半音下げ、デフォルトでMeshuggahが弾けます。


スケール長ですが、8弦で692mm/27.26 、1弦で648mm/25.5、つまり1弦側は普通のロングスケールとなる訳ですね


工場出荷ゲージでの印象ですが、マルチスケールの恩恵かどの弦もテンションバランスが保たれております。


ピックアップセレクターはコイルタップ、パラレル接続を含む5ウェイスイッチです。


ちなみにインドネシア


これでメーカー本体価格が税抜き10万円、小売り価格が実状税込81000円、


良い時代になったものです。


恐らくファンフレット多弦の最安値を叩きだしてるであろRONDO MUSICのAgileと比較しても戦える安さ。


流石多弦のパイオニアIbanezですね。



www.youtube.com

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追記:僕なりのインプレッション

・わかってはいたけどIbanezのファンフレットの角度が少々キツい。特に低音弦ローフレット。

Ibanezは27.26~25.5なのに対して、Strandbergは28.5~26.5、別物と考えた方が良いでしょう。

・EMGを取り付けようと思っていたのですが、どうやらザグらないと無理そうなので、そっと諦める。

・無印ペグですが、チューニングの安定感は上々。

・7弦、8弦のストリングポストは、ベース弦もはめられるサイズになってるので、7弦はともかく8弦はベース弦を買った方が良いかも。

・キャビティも開けましたが、特段やばい所は見つからず。造りは上々かと。

・竿数が無いので、試奏する機会を作るのは難しいとは思いますが、結構特殊なギターなので試奏をお勧めします。

・ネックは今の所動いておりません。ネックエンドにホイールロッドがあるので調整も簡単。



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レビュー「BOSS GT-1000」

あけましておめでとうございます。

 

新年あけましたね、今年こそは音楽だのブログだのなんだので精力的に活動したい所存です。

 

はい、そういう訳で、今回は僕が昨年11月に購入した、Roland社のフラッグシップ機、

 

ギターエフェクトプロセッサー、BOSS GT-1000について、書いていこうかと思います。

 

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筆者所有のGT-1000

 

発売は2018年の4月だったでしょうか、Fractal、Kemper、Helixといったハイエンドギターエフェクトプロセッサーに一石を投ずるべく、Roland社が恐らく社の命運をかけ、持てる技術を総動員し開発したであろう、フラッグシップ機に、当時NAMNやら楽器屋界隈やらで話題になったのを覚えております。

 

BOSSのGTシリーズといったら、お世話になった方も多いのではないのでしょうか、

 

かという僕も、GTは8の頃からお世話になっていまして、

 

当時一緒にバンドをやっていたベースの方が貸してくれた8を皮切りに、

 

当時高校卒業間際に彗星のごとく現れたGT-10、当時5万円をバイトの末に購入。

 

その後GT-100をすっ飛ばし、軽量化された廉価版であるGT-1、新品2万円を2年前位に購入。

 

家弾きのみならず、スタジオ、ライブ、はたまたレコーディングと非常に重宝したのを覚えております。

 

その間、Fractalが話題となり、Kemperが開発され、LINE6がHelixを発売し、と音のクオリティとそれにかかる費用が右肩上がりに、ギタリスト達の耳と財力が試され、機材と機材で殴り合う時代がきてしまいました。

 

そんな激動の時代の中、発売されたのがこのGT-1000でした。

 

正直、もうRolandにはコンパクトエフェクターといった別路線で頑張ってもらうつもりでいたのですが。。。

 

発表当初は買うしかないと心に決めていたのですが、購入したのが実はつい最近になってしまいまして。

 

理由を羅列すると

 

・魅力的な先駆者の存在

 先述の通り、ギターエフェクトプロセッサー界隈において、FractalかKemperの二大巨頭が確立しておりまして、フロア型マルチエフェクターに絞ってもFractalのAX8、LINE6のHelix、新興勢力のHEADRUSHやATOMIC、MOOERといった製品が発売されており、ここにきてBOSSに戻って良いのか考え物だったのですね。

 

・税抜き価格10万円という絶妙な高額さ

 30万オーバーのFractalや20万オーバーのKemperに比べたら安価だけど、それでも気軽に出すには少々高額な10万円という価格設定が二の足を踏ませる原因でした。

今まで5万前後で攻めてたGTシリーズにしては少々高く感じまして。

 

・同価格帯に魅力的な製品が存在した

 予算を10万前後という価格帯に絞っても逃れられなかったのが、LINE6 Helixの廉価版、Helix LTの存在でした。以前、ISAOさんのセミナーに参加してHelixの有能さを知っていた身として最後まで迷ったのが、GT-1000かHelix LTか、でした。苦悩の選択でした。いまだに僕の選択が正しかったのか自問自答する日々。

 

・アンプ実機を所有していた

 2018年初頭に虎の子を叩いて、Blackstarのアンプを購入していたので、今更マルチエフェクターを買ってもという思いが少々ありまして。まーその思いも、実際にバンドやってみた時の機動性の悪さとエフェクティブな音色の必要性に打ち砕かれた訳ですが。

 

とまあ、購入までに様々な葛藤や苦悩があった訳でして。

 

じゃあ何故購入に至ったのかというと

 

・軽い

 アンプ実機を買った手前、機材なんて重くて当たり前と思っていた身に3.6kgという軽さは衝撃ですよね。GT-10が4.9kgだったと考えてもこの軽さは脅威的、Roland先生はこういうところとてもユーザーに優しいのですよ。

 

・PCエディタの存在

 FractalやHelixについていたPCエディタ、あれがGT-1000にもついていまして。GT-100のVer2やGT-1辺りからついていたのですが、フロアタイプみたいな屈まないと調整できない機材においてこれは便利。なお買ってから弄ってみて操作性の悪さにや本体との同期性能の悪さに辟易するのですが、それはまた別のお話

 

・音が良かった。

 そうなのです、これが一番大事ですね。音が良かったのですよ。

 購入前、僕は3回ほど様々な環境で試奏してみましたが、正直最初はぱっとしなかった。BOSSの音丸出しで何も変わってないじゃん買わないよと最初の試奏ではそうなりましたが、2回目の試奏の際、水戸駅付近の島村楽器でハイエンドギター(Freedamの何かだった)とJCで試奏させてもらった際、アレっとなりまして。

 その時は約2時間弱、プリセットをかたっぱしから鳴らさせてもらったのですが、その中の数個にアンプ以上の抜けと歪を感じ取りました。(プリセットが基本的にアレで良さを感じるのに時間がかかるところがまず問題ですね、そういうとこだぞRoland) 

 そして3回目の試奏では川崎で確かStrandbergの8弦を使って試奏したのですが、レンジの広さと汎用性を確認し購入を決意。

 音の良さを知りたいなら、まずパッチをイニシャライズしてから、用途にあったモデリングアンプだけで鳴らしてみるのが吉かもしれません。その後エフェクトを足してく感じで。操作が分からない?お店の人に聞こう、多分分からないけど一緒に悩んでくれるぞ。

 

ってな訳で、購入。そしてしばらく使ってみたので、諸所感想を。

 

・音が良いけど、アウトプットセレクトがシビア

 そうなんですよ、音の良さを生かすのに歴代のGT同様アウトプットをセレクトするのですが、これがシビア。アンプやミキサー等実際に音を出す機材にあわせたアウトプットセレクトをするのですが、これがバシッとはまれば良い音をだせます。が、しかし中々ぴったりの組み合わせが無いのが困りどころ。外部IRが読み込めるのは良いのですがそれが活かせるかどうかも考えどころ。裏技的なものは検索すれば出てくるのですが(レコーディングモードにしてキャビシミュを切る等)特にチューブのスタックアンプとの組み合わせは頭を抱えます。JCでもJC-120以外のJCとの相性も不明。ってことで大人しくJC-120を使おう。

 

・パラメーターが見づらい

 歴代GT、特にGT-10やGT-100のパラメーターの見やすさを引き継いでいるのかと思ったら、そうでもなくて困惑。ある程度パラメーターの意味が分かっているユーザーなら良いのだが、初心者にとっては直観的に操作できるインターフェースではなくなってしまったのが少々辛い。特にパラEQなんか絶望的なまでに使い辛くなりました。

 

・アンプモデリングが絶望的なまでに少ない

 最後まで購入を迷った原因がこれ。BOSS GT-1000が言う独自の技術AIRDの恩恵を預かっているADVANCED Ampが9種類、これはまだ良い。今までのGTシリーズ同様COSM技術によるであろうCLASSIC Amp(実機のモデリング)が7種類しかないのはどういう事なのでしょう。GT-10の時に重宝したケトナーのTriampやPeaveyの5150シミュが無いのは痛恨の極み。いずれ追加されるのではないかという淡い期待もあるが未だ情報なし。

 

・プロモーションにやる気が感じられない

 買ってみて改めて製品のことについて調べる訳ですがどういう訳かプロモーションが少ない。かつてGT-10はSUGIZO氏やGalneryusのSyu氏といった豪華すぎるデモンストレーターを招いて積極的なプロモーションをしていた。GT-1も和楽器バンドの町屋氏といった決め手になるデモンストレーターを招いてプロモーションを行っていた。それがGT-1000はどうだろう、確かに屋敷 隆一氏やTRIXの佐々木秀尚氏をデモンストレーターに招いているが、正直マニアック過ぎる。それほどRolandの財政が厳しいのだろうか。

 加えてBOSS TONE CENTRALの配布パッチのしょぼさ(かつてのシリーズの使い回し)と言ったら見るに堪えない。

 

などなど、これ以上書くとRoland先生に怒られてしまいそうなのでここで止めましょう。

 

ともかく、折角Helixを諦めて買ったGT-1000なのだから使わなければ損、ということで試しにRECしてみました。

 

soundcloud.com

 そうなんです、この製品の魅力であるキラキラクリーンやおしゃれクランチを差し置いて、ハイゲイン、メタル用途のハイゲインで1フレーズ作ってみました。

 

このGT-1000、オーディオインターフェースにもなるのですが、

 

取り回しがアレなので

 

Ibanezの7弦→GT-1000→オーディオインターフェース(Presonus Studio 192)

 

のラインで録ってみました。

 

GT-1000のセッティングとしてはチューブスクリーマーのシミュを気持ち少々、アンプモデリングはJuggernoteです。あとはイニシャライズでデフォのリバーブとノイズゲートが入ってるだけでして。

 

ギタートラックはコンプ、EQ等プラグインは一切かけておりません。

 

そうなんです、意外かな、ハイゲインが使える。オケ馴染みも悪くない。

 

(ドラムトラックとベースは打ち込みです。ミキシングがろくでもないのは申し訳ない。)

 

正直ここまで使える音が録れるとは思いませんでした。

 

百聞は一聴に如かず、ですね。

 

GT-1000でメタルできるのか、と問われたら、是非この記事を教えてあげて下さい。

 

それでも分からないのなら、Youtubeメタル機材おじさん、Ola Englund氏のこの動画を見ましょう

www.youtube.com

 

そう、GT-1000でもメタルが出来るのです。

 

流石に云年のメタリカのトーンを再現したいとか、そういう用途には向かないとは思いますが

 

それでもメタルが出来る。

 

余談ですがプリセットにDjent CoreとかDjentlemanとかいういかにもなパッチが入っているのできっとDjentもできます。

 

 

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ラーメン二郎について

 

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仙台店にて撮影、小ラーメンニンニクヤサイアブラ

そう、これからラーメン二郎の話をしよう。

 

近年、市民権を得て久しい我々の心の拠り所、愛すべき豚の餌、ラーメン二郎の話だ。

 

思い起こせば、20歳、亀戸店にて二郎童貞を捨ててからというもの、私の人生には無くてはならないものとして君臨し続けている。

 

以来、人生の転機には必ず、私はラーメン二郎を食べていた。

 

編入学入試の前に食べた仙台二郎の小豚の味など、未だに覚えている。

 

大学時代は、ラーメン二郎がいわば私のアイコンだったといっても過言ではない。

 

そんな魂の食物、ラーメン二郎だが、悲しきかな、私の地元、いわき市に正式な暖簾を分けた店は無い。

 

県内だと会津若松店があるが、いわきからの直線距離だと仙台と変わらないのである。

 

そう、仙台か東京に行かなければ、僕は二郎が食べられないのだ。由々しき事態である。

 

大学時代、後輩達が作ったWe Go To Jiroという頭の悪いメロディックスピードメタルチューンにのせ、二郎への愛を歌いあげていた、この私が、なんてざまだ。

 

ここではいかにして私がいわきにて渦を巻いた二郎欲を鎮めているかを紹介する。

 

・二郎インスパイアに行く

 そう、ここいわきには本家二郎は存在しないが、二郎インスパイアならかろうじて存在するのである。小名浜にあるラーメンノア、好間にある麺屋BEBE、郷ケ丘にあるでぽっと、優勝軒の富士そば等、こびへつらいセルアウトしたインスパイア達が、いわきには存在する。そう、私は魂を売ってでも、二郎欲を鎮めていたのだ。

 

・家系に逃げる

 幸い、いわきには横浜らーめんとんこつ家という上質な家系が存在する。二郎欲は満たされないが、アブラを摂取するには良い店である。最近では家系二郎という家系で二郎インスパイアをやるという背徳のメニューが考案されたので好都合である。

 

・遠征する

 そう、無ければ、行けば良いのだ。仙台か東京に、二郎を求め、旅だてば良いのである。仙台、もしくは東京に行けば、本家二郎はおろか、上質なインスパイアなど腐るほど存在するのだ。特に遠征先で多いのは仙台二郎。量、味、共に世界最高峰の二郎を出してくれる。余談だが、私は仙台二郎に救われた。一度や二度ではない、仙台二郎が私のメシアだった。救世主に会いに行くのに何をためらう必要がある、そうだ、遠征をしよう。

 

最後に、ラーメン二郎、社訓を掲載する。

 

一、清く正しく美しく、散歩に読書にニコニコ貯金、週末は釣り、ゴルフ、写経
二、世のため人のため社会のため
三、Love & Peace & Togetherness
四、ごめんなさい、ひとこと言えるその勇気
五、味の乱れは心の乱れ、心の乱れは家庭の乱れ、家庭の乱れは社会の乱れ、
   社会の乱れは国の乱れ、国の乱れは宇宙の乱れ
六、ニンニク入れますか?